「国語辞典」の事情に少しでも詳しい方なら皆ご存じだと思いますが、辞書の神様ともいえる見坊豪紀さんが編集した『三省堂国語辞典』の権威は極めて高いもので、その『三省堂国語辞典』が「的を得る」を「誤用である」とした影響は非常に大きなものでした。
私が見つけた範囲では、2000年以前に「的を得る」誤用説を主張した書籍や記事が、その根拠としてあげていたのも、この『三省堂国語辞典』に誤用と記載されていることでした。
こうした書籍や記事がやがてテレビ番組で取り上げられ、大きな反響を呼んで2000年頃を境に全国に「的を得るは誤用」という「常識」が広まり、平成15年の文化庁調査でも「誤用の多い例」として取り上げられるに至ったと思われます。
見方を変えれば『三省堂国語辞典』に誤用の記載がなければ、根拠の薄弱な「的を得る」誤用説がこのように世間に広まることはなかったはずです。
その『三省堂国語辞典』の第7版が去年2013年12月発売になり、この新版から「的を得る」が採録立項されたのです。
「的を得る」の掲載に関して、編集者の飯間浩明さんはtwitterに「『三省堂国語辞典』第7版では、従来「誤用」とされていることばを再検証した。
「◆的を得る」は「的を射る」の誤り、と従来書いていたけれど、撤回し、おわび申し上げます。」とツイートされています。(
https://twitter.com/IIMA_Hiroaki/status/412139873101807616
)
「「的を得る」が普及してしまったので認めた」ではなく、「(誤用説を)撤回し、おわび申し上げます」ということです。
(更に、飯間さんは著書『三省堂国語辞典のひみつ』(三省堂)の中でも誤用説は間違いであったから改めた、という趣旨の文章を書かれています)もちろん私も、追随した4冊の「国語辞典」を含め、これだけ世間に広まってしまった「的を得る」誤用説が一夜にして消えるとは思いませんが、永らく誤用説の旗手であった『三省堂国語辞典』の「誤用説撤回」は今後の帰趨に決定的な影響を与えるだろうと思っています。
日本で最初に、そして永らく唯一、「的を得る」は誤用であるとしていた『三省堂国語辞典』が、その主張を撤回し、最新版にきちんと「的を得る」を立項したことで、「的を得る」が濡れ衣を免れて復権する日は近づきました。
http://biff1902.way-nifty.com/biff/2014/05/post-8ee7.html
男女別のデータ
喫煙率 2013年
20代
男 29.9%
女 11.1%
画像 グラフ
元国営企業 JT調べ 厚生労働省サイト
http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html