――入社後の新人研修では、何か独特なことはやるのでしょうか? A 新人全員が一斉に受ける研修が1カ月間あり、一般的なマナー研修や広告の勉強などをします。 ウチには「リーダー・サブリーダー制」という伝統があり、新人10人弱くらいでひとつの班をつくるのですが、そこに先輩社員であるリーダー、サブリーダーが研修期間中ずっとついてくれます。 そこで、社会人の基礎とか、電通マンのマインドを徹底的に叩き込まれるわけです。通常の研修は17時半に終わるのですが、その後に班単位で毎日飲みに行くわけです。 それこそ、移動はすべてタクシーで、毎日朝4時まで飲むんですよ(笑)。単に飲むだけではなく、リーダーが社内外のゲストや知り合いの芸能人を呼んだりするわけです。彼らのネットワークが試されることにもなります。
血みどろで出社する新人 ――入社して、電通に対しどんな印象を持ちましたか? A 超体育会の会社だなと。上下関係は厳しいです。例えば、職場に配属された初日に開いてくれた歓迎会では、記憶がなくなるくらい飲まされましたね。 その店にある酒をすべて飲みきったので、コンビニで酒を買ってきてまで飲んでましたね。 すごかったのは、ある新入社員が酔っ払って吐いて寝てたら、先輩から「お前!何してるんだ!」と言われて思い切り殴られていました。あれはやりすぎかなと思いました(笑)。 そのほかにも、飲んだ翌朝にワイシャツが血だらけで出社した人がいたんです。飲みすぎて血を吐いたらしいのですが、「なんで着替えてこなかった?」と聞いたら、鍵も財布もすべてなくして、どうしようもなくてそのまま来たと。 帰りのタクシーで一緒に乗っていた人に聞いても、誰も何も覚えてなかったそうです(笑)。
――普段も、そんな感じなんですか? A 入社して数年間は、夜中12時前に帰った記憶はないですね。12時前に仕事が終わると、「早く終わったー」「じゃ飲みに行こう!」ってなっちゃうんです。 それは、研修で朝まで飲んでいた頃の感覚が染み付いて、常識的な感覚がなくなっているんですね。なので、仕事があろうとなかろうと、結局帰宅は3〜4時になってしまいます。 http://biz-journal.jp/2012/08/post_484.html