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フィリピン人ハーフがいじめられる理由 これがアメリカ人ハーフだといじめられないんだぜ


宙をさまよう自尊心 不作為 ともに生きる(3)
2017年05月05日 06時00分
いじめは突然始まった。

まずは無視、すぐに暴力にエスカレート。教室で土下座を強要されたときも、誰も止めなかった。1年半前のことだ。
九州北部の高校1年、彰さん(15)=仮名=は半年間、学校に通えなかった。心当たりはある、と言う。「僕がフィリピン人のハーフだから…」
日本に生まれ育ち、日本語に不自由はない。それでも「ハーフ」の子どもたちはいじめに遭う。違いを気にし、ある子は真夏も長袖のジャージーで浅黒い肌を隠し、ある子は縮れた髪の毛を無理やり結う。

自分を否定されることは、親の否定につながる。

高校2年の尾崎杏菜さん(16)=佐賀県鳥栖市=にもその経験がある。小学6年のころ。フィリピン人の母親に学校に来てほしくなくて、行事の案内を渡さなかった。どこで知ったのか、餅つき大会に顔を出した母親に「何で来たと! 恥ずかしい!」と怒鳴った。

当時を振り返りおえつを漏らす。「帰っていくお母さんの後ろ姿が、後ろ姿が…。何も恥ずかしくないのに。ごめんなさい…」


浦和レッズ森脇選手「口が臭えんだよは小笠原選手に言った。レオシルバに暴言を吐いたと説明した彼の人間性にショックを受けている」


首位攻防となる一戦には5万7447人が詰めかけ、白熱した試合が展開された。鹿島は、前半24分にFW金崎夢生が決めた先制点を守り切って勝利。暫定ながら首位に浮上した。

試合後、鹿島は試合中に浦和の選手から暴言があったとして、マッチコミッショナーに報告した。問題のシーンは後半33分。敵陣深くのコーナーフラッグ付近で、鹿島MF土居がボールをキープ。このプレーで土居はファウルを取られたが、主審の笛が鳴った後に、浦和MF興梠が土居を突き飛ばしたことでヒートアップ。両チームの複数の選手が入り乱れて一触即発の空気が流れた。

ここで仲裁に入ろうとした浦和DF森脇が暴言を発したとして、鹿島MF小笠原が激高。試合後に「ウチのレオシルバ選手に対して『くせえんだよお前』という発言をして。それがどうしても許せなかった」と話し、クラブ側も小笠原とレオシルバなどにヒアリングをした上で、マッチコミッショナーに報告をしたという。

一方で、暴言を発した森脇は「鹿島の選手2、3人に詰め寄られ唾が顔にかかったので、子供じみた言葉かもしれないが小笠原選手に『口がくさいんだよ』と発言をした」とレオシルバに対する暴言ではなかったと主張。その上で「小笠原選手が何を思って侮辱的な発言と捉えたか、わからない。なので、それ(小笠原が報道陣に対して説明した内容)を聞いて、僕は彼の人間性にショックを受けた。小笠原選手は僕のことを嫌いなんじゃないですかね」と話すなど、両者の主張は食い違っていた。