「無料貸本屋」論争 販売部数を上回った貸出数
http://www.sankei.com/life/news/151103/lif1511030012-n1.html
「あまりにかゆいところまで手が届くと根本である出版を壊しかねない。どれくらいのサービスがいいのか、ぜひ考えて運営していっていただきたい」10月16日に東京都内で開かれた全国図書館大会のシンポジウム。新潮社の佐藤隆信社長は緊張した面持ちで、会場に詰めかけた図書館員らにそう懇願した。
佐藤社長が批判するのは、公共図書館が同じ新刊を多数そろえて貸し出す「複本」の問題だ。書店の棚に並んだばかりの新刊が図書館では無料で借りられる。
佐藤社長は、大型書店もある都市部の図書館が売れ筋の本を多数所有する実例を示し「販売冊数が毀損(きそん)されている」と配慮を求めた。