国外での武器不当使用、罰則不要=中谷防衛相答弁―参院特別委
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150729-00000096-jij-pol
中谷元防衛相は29日の参院平和安全法制特別委員会で、安全保障関連法案に自衛隊員が海外で不当に武器を使用した場合の罰則規定が設けられていないことについて、「法案とは別途、不断の検討を行っていきたい」と述べ、今回の安保法案に罰則規定を盛り込む必要はないとの考えを示した。
これに対し、質問した無所属クラブの水野賢一氏は「法案を出し直すべきだ」と反発し、審議が一時中断した。
自衛隊法は、国内で正当な理由なく自衛隊の武器を使用した隊員に対し、「1年以下の懲役または3万円以下の罰金」と規定。
安保法案は自衛隊法を改正し、上官の命令に反抗した隊員に対する罰則を国外にも適用できるようにしたが、武器の不当使用に対する罰則の国外適用は見送られた。
防衛相はその理由について、「刑法上の国外犯罰則規定が事実上、3年以上の懲役を伴う罪とされていることとの均衡を考慮した。これはこれで適切だ」と説明。
「自衛官は法令に基づく適正な武器使用が求められ、派遣に際して徹底した訓練を行っており、海外で違法な武器使用を行うことは想定されない」と理解を求めた。
これに対し、水野氏は「甘過ぎる。1発の銃声から泥沼の戦争になることもある。特に海外での武器使用には厳しい視点が必要だ」と批判した。