放射性物質ポロニウム(ポロニウム210)は、ウランの100億倍の放射能の強さを持つ。
しかし、放射線の性質は透過力の強いガンマ線ではなく、透過力のないアルファ線のため、人の皮膚は透過しないが、ひとたび人の体内に取り込まれると体内で強力な放射線を発し、内部被ばくをもたらす。また、ポロニウムは透過力のないアルファ線のため、紙も放射線を透過せず極めて持ち運びに便利なため、暗殺に使われるようになった。
2006年に不審死を遂げた元KGB(旧ソ連国家保安委員会)のアレクサンドルV.リトビネンコ氏の尿からこのポロニウムが検出され、その存在が注目を浴びた。また、元PLO(パレスチナ解放機構)議長のアラファト氏の死因としてもポロニウムが疑われ、遺体の掘り起こしまでされた。ポロニウムを経口で摂取すると体内被ばくを広範囲に引き起こし、多臓器不全をもたらして死に至る。また、少量のポロニウムを取り込んでも、放射線を出し続け、発がんに至る。
そして、このポロニウムが実はタバコに含有されていることが明らかになり、国会の質問主意書によって検討を指摘された。
質問主意書は次のように指摘している。
「放射性物質ポロニウムは、暗殺にも使われる毒性の高い放射性物質であるが、日本で生産されているタバコにも含有されていることが明らかになっている。
タバコによって体内に取り込まれたポロニウムは、繊毛作用によって気管支に蓄積し放射線を放出する。
(中略)
それを受けて厚生労働省も13年4月から「たばこの健康影響評価専門委員会」で検証と検討に乗り出した。
http://news.livedoor.com/article/detail/8836861/