厚生労働省が3日発表した4月の毎月勤労統計調査(速報)によると、1人当たりの現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は、前年同月比で3.1%下落した。2009年12月(4.3%減)以来のマイナス幅だった。
現金給与総額は2カ月連続でプラスだが、消費税増税に伴う物価上昇に賃上げが追いついていない状況だ。
今春闘ではベースアップを実施する企業が増えたが、中小企業を中心に一部で4月以降も交渉が続き、また5月以降、さかのぼってベアを支給する企業もある。4月時点でベアの反映が一部にとどまっていることも、物価上昇分をカバーできなかった要因だ
。ただ、残業代などの所定外給与が5.1%増の2万564円、ボーナス・通勤手当などの特別給与も20.5%増の1万208円と伸びたため、現金給与総額は0.9%増の27万4761円とプラスを確保した。
基本給などの所定内給与は、0.2%減の24万3989円と、23カ月連続で減少。
賃金水準が低いパートの割合が上がっているためだ。
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