ロシア 地中海に艦船2隻派遣へ 8月29日 22時13分
アメリカが海軍の艦船をシリアの西側の地中海に展開させ、シリアへの軍事行動も辞さない構えを見せるなか、欧米の軍事行動に反対しているロシアが海軍のミサイル巡洋艦など2隻を新たに地中海に派遣する計画だとロシアのメディアが伝えました。
ロシアのインターファクス通信は29日、ロシア軍参謀本部の関係者の話として、ロシア海軍が近く地中海に北方艦隊の対潜哨戒艦と黒海艦隊のミサイル巡洋艦の合わせて2隻を新たに派遣する計画だと伝えました。
ロシア国防省はシリア情勢などに対応するため、地中海にすでにおよそ10隻の艦船を常時展開させているとしています。
今回の追加派遣についてロシア軍参謀本部の関係者は、インターファックス通信に対して「このところの情勢を受けて、艦船を増強する必要性が出てきた」と述べ、欧米諸国が軍事行動を検討し、緊迫の度を増すシリア情勢に対応するためだとの考えを示しています。
アメリカは、地中海に海軍のミサイル駆逐艦4隻を展開させていて、アメリカのメディアは、アメリカが軍事行動に踏み切る場合、これらの駆逐艦が搭載している射程1000キロ以上の巡航ミサイル、トマホークを使う可能性が高いと伝えています。
このため、ロシアとしては、海軍の艦船を追加派遣することでアメリカをけん制するねらいもあるものとみられます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130829/k10014141001000.html