【木浦(韓国南西部)=吉田敏行】韓国の旅客船「セウォル号」が沈没した事故で、韓国検察などの合同捜査本部は15日、セ号のイ・ジュンソク船長(68)ら運航担当の乗員15人を殺人や遺棄致死などの罪で起訴した。
殺人罪は船長、1等航海士(42)、2等航海士(46)、機関長(53)の4人に適用し、避難誘導を取らない不作為で、沈没して乗客が死亡する「未必の故意」があったと判断した。韓国の大型事故で、責任者に不作為の殺人を適用するのは異例だ。
殺人罪には死刑もあり得る。
捜査本部によると、船長らは4月16日午前8時48分にセ号が横転後、救助する時間が十分あったのに、避難誘導を怠って船内待機を指示、乗客より先に逃走して、多数の乗客らを死亡させた疑い。
捜査本部は、船長らが過積載の事実を把握しており、船に残れば沈没して溺死することを認識していた、と指摘した。
一方で、乗員の救助を優先した事実も浮かび上がった。機関長は事故で船首の甲板のコンテナが崩れ落ちるのを見て「転覆する」と判断。
機関室に電話をかけ、脱出を指示した。セ号は午前9時34分頃、1階デッキが水面に沈み、船体の復原力を完全に喪失した。
捜査本部は、乗員がこの時点で、避難措置を取らなければセ号が転覆し、乗客がいずれ溺死すると認識したとみている。
船長は調べに、「自分が生きることだけを考えた」と供述しているという。
事故は16日で1か月。乗員乗客476人のうち284人が死亡、20人が行方不明となっている。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20140515-OYT1T50053.html
<韓国旅客船沈没>船長に殺人罪適用を検討
韓国旅客船セウォル号沈没事故を捜査中の検警合同捜査本部(以下、合捜本部)は22日、船長のイ・ジュンソク容疑者(69)や航海士などに「不作為による殺人」容疑を適用する方向で綿密に検討している。
http://news.livedoor.com/article/detail/8764417/