米カリフォルニア州グレンデール市が戦時中の慰安婦を象徴する少女像を7月に設置し、市のホームページ(HP)で姉妹都市の大阪府東大阪市が像の維持費を負担することに同意したかのような虚偽の記述をした問題は、年の瀬になって、ようやくHPの“修正”が行われた。東大阪市の抗議と、現地に乗り込んだ同市議の直接抗議を受けてのことだが、修正箇所は非常に探しにくい上、あいまいな内容で、東大阪市の名誉が完全に回復されたとは言い難い。草の根交流が中止になるなど実害も生じており、両市の溝は深まるばかりだ。
(西岡瑞穂)
「私たちの子や孫のためにも虚偽記載には毅然(きぜん)と対応すべきだ」
グ市がHPに虚偽の記述をしたことに抗議するため、樽本丞史(じょうじ)・東大阪市議(45)=自民=は昨年11月中旬、単身グ市に乗り込んだ。
樽本氏は現地の日系人団体を通じてデーブ・ウィーバー市長との面会を要請したがかなわず、グ市庁舎応接室で面会できたのは、像設置を主導したフランク・クィンテロ市議と女性市議、グ市の幹部職員ら計4人との1回のみ。日本人通訳とともに“ぶっつけ本番”で会談に臨んだ。
冒頭の約20分間は、互いの議会や選挙の仕組みについて和やかに雑談が交わされたが、樽本氏が像設置やグ市のHPの記載の修正を求める抗議文を差し出した途端、クィンテロ氏の表情が険しくなり、その場の空気が一変した。
「あなたは南京大虐殺を勉強したことがあるのか」
まくし立てるクィンテロ氏に対し、樽本氏は「教科書で勉強した」と応戦したが、クィンテロ氏は樽本氏の抗議に一切耳を貸さず、韓国側の主張に沿った歴史認識を一方的に展開。「もっと勉強しろ」と言い放つクィンテロ氏の前に、樽本氏はなすすべもなかった。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140107/waf14010707010001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140107/waf14010707010001-n2.htm