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【王将銃撃】 「恨まれる人ではない」 殺害された大東社長 社員の評判はもちろん近隣住民の評判良い人物

従業員は宝…人望ある「名物社長」襲った凶弾

京都市山科区で19日早朝、「王将フードサービス」の大東隆行社長(72)が銃弾に倒れた。

社員の出社前に、本社の玄関前をほうきで掃き清める日課を続けてきた名物社長を襲った凶行。
国内外に600店舗以上を展開する人気中華料理店の社長に何があったのか――。

銃撃現場はブルーシートで覆われ、鑑識作業を続ける警察官を、住民らが不安そうに見守った。
同社の内田浩次経営企画部長はあわただしい様子で「詳細はわからない。会社の駐車場で襲われたようだ。
現在、警察が捜査中で、会社としてはコメントを差し控えたい」と話した。

事件を報道で知り本社に駆けつけた社長の知人の男性(73)は、「お会いするとにこやかにあいさつを交わすなど温和な人だった。
事件に巻き込まれるなんて……」と言葉を失った。

近くに住む会社員男性(66)は「パトカーのサイレンの音で異変に気づいた。毎月1日に、従業員に町内を掃除させるなど、まじめな人だった。人に恨まれるような人ではないと思う」と首をかしげた。

同社幹部によると、大東社長は毎日午前6時頃、山科区の自宅から自ら運転して出社。本社の前に水をまいたり、掃除したりするのを日課にしていた。日頃から、「本社が汚れていたら、店舗を回った時に『きれいにせい』とは注意できない」と話していたという。

別の同社関係者によると、この日も午前6時前に出社。ただ、雨が降っており、本社前で掃除をしていたかはわからないという。
始業時間は同9時で、従業員はいなかったという。

幹部は「『人を育てなさい』『従業員は宝』と、人を大事にする人だった。酒も飲まない、まじめな人。社内でも人望があり、恨みを買うような人ではない」と驚きを隠せない様子だった。
別の幹部も、「社長は直営店の店長全員の名前を覚えていた。それだけ従業員を大切にしているということだ」と話した。

(2013年12月19日12時18分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131219-OYT1T00622.htm