生活保護費の抑制策を盛り込んだ改正生活保護法と生活困窮者自立支援法は六日、衆院本会議で採決され、自民、公明の与党と日本維新の会、みんなの党、生活の党の賛成多数で可決、成立した。共産、社民の両党は反対。民主党は本会議を欠席した。
改正法は、自治体が扶養を断る扶養義務者に説明を求めたり、扶養義務者の収入や資産状況に関し勤務先や銀行などを調査したりできるようにした。保護を始める時に扶養義務者に書面で通知する。
保護の申請時に、本人の資産や収入などを記した申請書と所定の書類の提出を義務付け、手続きを厳格化した。口頭での申請も例外として認めるが、どんな場合が該当するかは明確になっていない。
不正受給対策として罰金の上限を三十万円から百万円に引き上げるほか、返還金の上乗せも明記した。一部を除き来年七月から実施する。
生活困窮者自立支援法は、二〇一五年四月から、自治体に生活困窮者向けの相談窓口設置を義務付けた。
政府は先の通常国会に、生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案を提出。与党と民主、みんなの四党は申請手続きを厳格化する規定を一部緩和する修正で合意し、衆院を通過したが、参院選前の与野党対立の影響で廃案になった。
政府は修正を反映させ今国会に二法案を再提出。先に審議された参院での審議時間は八時間半、衆院は三時間だった。
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