福島第一の溶融燃料回収、新手法を公募へ
東京電力福島第一原子力発電所1~3号機の原子炉内で溶け落ちた核燃料(デブリ)の回収について、官民共同の国際廃炉研究開発機構が、これまで計画してきた格納容器を水で満たす「冠水」とは別の手法を12月中旬から公募することを決めた。フランスの原子力・代替エネルギー庁とアレバ社が、格納容器の側面に穴を開けて回収するなどの新手法を提案する方針だ。
現在は、デブリ回収用の機器を格納容器上部から入れる計画で、冠水が前提。
しかし、この方法の前例である米スリーマイル島原発事故はデブリが圧力容器内にとどまったのに対し、福島第一原発はデブリが外側の格納容器まで漏れ、底にたまっているとみられる。容器の上部から底まで35メートルあり、機器を伸ばすと壊れやすい。格納容器の水漏れを止めるのも難しい。そこで政府と同機構は他の手法も検討する。
来年1月まで公募し、来年度から実現性を調べる。フランスの提案は、横から短い距離でデブリに届く利点がある。
(2013年12月1日09時29分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131130-OYT1T01244.htm