男児放置死、父に懲役19年=「自覚足りぬ」-横浜地裁
神奈川県厚木市のアパートに斎藤理玖君=当時(5)=を閉じ込めて放置し、衰弱死させたとして、殺人罪などに問われた父親の斎藤幸裕被告(37)の裁判員裁判の判決が22日、横浜地裁であり、伊名波宏仁裁判長は「1人を殺害した事件の中ではかなり重い部類に属する」と述べ、懲役19年(求刑懲役20年)を言い渡した。
伊名波裁判長は「理玖君の唯一の命綱という自覚が全く足りない。極度の空腹に苦しみ、絶命した顛末(てんまつ)は涙を禁じ得ず、残酷さは想像を絶する」と語気を強めて非難した。
斎藤被告は一貫して殺意を否認。
伊名波裁判長は「十分な食事を与えず衰弱させ、生命の危険に直面していると分かっていた」と指摘。
事態の発覚を恐れ病院に連れて行かないなど、「実効的な救命措置を取らず放置し、殺人罪が成立する。
殺意の程度は弱くない」と被告の主張を退けた。
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