◆第2のキールアーチだ…公明党内に「撤回」の声
「『財務省版』キールアーチだ。第2の国立競技場問題になるのではないか」消費増税時の負担緩和策とされる財務省案に対して、公明党内からそんな声が漏れ始めた。
同省案では、全国の小売店や飲食店に設置するマイナンバー(共通番号)
カード読み取り端末への補助や、国民の買い物の膨大なデータを処理する
コンピューター「軽減ポイント蓄積センター(仮称)」の整備などに
計3000億円程度かかるとされる。
白紙撤回された国立競技場整備計画の2520億円をも上回る額だ。
競技場は、巨大な2本のキールアーチで屋根を支える斬新なデザインが
建設費高騰につながった。
財務省案も情報技術(IT)を駆使した斬新なものだが、「実現性などが何ら検証されていない」点がそっくりというわけだ。
公明党からは、「早めに財務省案を白紙撤回しないと、政権に
ダメージを与えかねない」と懸念する声も出ている。
読売新聞 2015年09月09日 07時14分
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150909-OYT1T50010.html
メタボ健診、効果検証できず=データ数十億件宙に-厚労省対策放置か・検査院特定健康診査(メタボ健診)などの効果を確かめるため厚生労働省がデータベース化している約90億件の健診結果や患者情報の大半が、システムの問題で活用できていないことが4日、会計検査院の調査で分かった。
厚労省は問題を把握しながら具体的な対策を取っておらず、1000億円を超す補助金などの効果検証ができない恐れがある。
検証のためのシステム整備費などは約28億円で、同省はさらに約2億円かけて改修する。
担当者は「検査院の指摘を真摯(しんし)に受け止め、国民の個人情報がきちんと活用できるよう対応を急ぎたい」と話している。
厚労省は糖尿病などの生活習慣病対策として、2008年度にメタボ健診や特定保健指導を導入。
促進のための補助金は14年度までで計1257億円に上る。
健康改善や医療費抑制の効果について、健診や指導の結果とレセプト(診療報酬明細書)の情報を照合し、18年度に検証するとしていた。今年2月末までに、レセプト情報約87億9000万件、健診データ約1億2000万件を収集した。
検査院が11、12年度の実態を調べたところ、照合できたデータの割合は12年度で25%、11年度は19%に過ぎなかった。両年度とも、約3400の健保組合のうち約1400ある企業健保は、ほぼ全てが1件のデータも照合できない状態だった。
入力文字の全半角や漢字・カタカナ書きの違いで同一人物と認識しないシステムになっていたためで、入力の統一マニュアルもなかった。個人情報保護でデータが暗号化されるため、再照合も困難という。
厚労省は12年2月には、照合率が想定より大幅に低いことを認識。被保険者の転職や未受診が影響した可能性があるとし、システムの検証などは進んでいなかった。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015090400702
メタボ健診や予防接種の履歴情報とマイナンバーを結び付け
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015090300035