日銀総裁、2%の物価目標「16年度前半ごろに」
2015/4/30 15:49
日銀の黒田東彦総裁は30日の金融政策決定会合後の記者会見で、物価安定の目標とする消費増税の影響を除いた消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)の上昇率2%の達成時期について「(エネルギー価格の影響がほぼなくなる)2016年度前半ごろ」と、これまでの「15年度を中心とする期間」から後ずれさせた。物価の中心的な見通しについては「不確実性が大きく、下振れリスクが大きい」とした。
2%目標達成時期について、白井さゆり委員から「16年度を中心とする時期」、佐藤健裕委員と木内登英委員からは「見通し期間中に2%に達しない」との表現にすべきとの提案があったが、否決されたという。
「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、17年度のCPI上昇率は前年度比プラス1.9%を見込む。経済の先行きについては「15、16年度にかけて潜在成長率を上回る成長を続ける」と語った。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HBX_Q5A430C1000000/