鳩山元首相、クリミア半島訪問 「共和国」幹部と会談へ
2015年3月10日19時43分
鳩山由紀夫元首相が10日、ロシアが昨年ウクライナから一方的に併合したクリミア半島を訪問した。
地元メディアが報じた。12日まで滞在する予定。日本政府は、ロシアによる併合を認めない立場から、訪問を断念するよう繰り返し働きかけていた。
現在クリミア半島はロシアが実効支配しており、訪問するにはロシアの関係法規に従う必要がある。
日本政府は、この点が「クリミアがロシアの領土であることを前提とすることになり、政府の立場と相いれない」と指摘している。
地元メディアによると、鳩山氏は10日に黒海沿岸部を視察。11日にロシアが創設した「クリミア共和国」の幹部と会談。12日に黒海艦隊が拠点を置くセバストポリを訪問する予定。
鳩山氏はロシア入りを前に、ロシア国営テレビのインタビューに
「クリミアの住民自身がロシアへの帰属を望んだことが、日本ではほとんど知られていない」「米国からの非常に強い圧力で、日本はロシアに制裁せざるを得なかった」などと述べた。
民主党は10日、鳩山氏について「軽率とのそしりを免れない。訪問を中止すべきだ」とする枝野幸男幹事長名の談話を発表した。
http://www.asahi.com/articles/ASH3B5F5WH3BUHBI01G.html