兵庫県警は10日、同県・洲本の事件で殺害された平野毅さん(82)とその家族から2月14日以降に計9回、平野達彦容疑者(40)に関するトラブル相談を受けていたことを明らかにした。
県警側は毅さんの自宅周辺をパトロールするなどの対応をとっていたが、この間、平野容疑者本人とは接触していなかったという。
県警によると2月14日、毅さんの孫が平野容疑者と口論になり、無断で写真を撮られた、と毅さんの50代の娘から110番通報があった。
地元駐在所員は平野容疑者に直接注意することを毅さんの家族に提案したが、家族側が望まなかったという。
その後も今月3日まで毅さんや家族が洲本署や駐在所を訪れるなどし、「ツイッターに写真を掲載されたが事件化できないか」「自宅周辺を徘徊(はいかい)している」などと相談。「警察は何もしてくれないのか」と訴えたという。
県警生活安全企画課の地道秀明次席は、対応について「大きな問題はなかったと考えている」とする一方、「接触していれば何か手当てができたかもしれない」と話している。