「滋賀」県名変更しては? 認知度低く議会で提案
滋賀県議会の2月定例会議一般質問で25日、「滋賀」のブランド力の低さから「県名を変更しては」とする提案が出た。
同様の提案は前知事時代の2009年にもあり、三日月大造知事は現県名の重要性を強調しつつ、議論を深めることに一定の理解も示した。再三の県名変更提案の背景には、滋賀よりも「近江」の認知度が高い現状がある。
県によると、民間調査会社の日経リサーチが13年3月に公表した調査結果で、「滋賀」の認知度は全国37位にとどまったが、「近江」は全国88の旧国名中、29位だった。
県名や旧国名を聞いて住んでみたいかを「居住意向」としてランク付けした項目でも「滋賀」の34位に対し、「近江」は19位と上位に入った。
近江牛や、戦国時代など歴史の舞台としての近江の認知度は高いが
「それが滋賀だと認知されていない」(県企画調整課)とみる。
同じ問題意識から、09年11月の県議会でも別の議員が「近江県」への変更を提案している。
ただ、実際に県名を変えるには、高いハードルが伴う。
国会で県名変更の特別法をつくり、住民投票で県内有権者の過半数の同意を得る必要がある。
県が10年に県民153人から回答を得た県名変更の可否を問うアンケートでは、111人(72・6%)が現県名に愛着を感じ、8割近くが今の県名でよいと答えている。
この日の一般質問でも、三日月知事はこのアンケート結果に触れながら「滋賀の県名は非常に重い」と強調。
一方で、「県民のアイデンティティーを見つめ直すよいきっかけになり、対外的な発信にもつながる」とし、県民の意見を聞きながら議論を進める意向を示した。
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