今夜ももう一杯 ~酒場と日本人の新たな関係~
いま様々な「呑み」が空前のブームとなっている。その一つが大衆居酒屋ブーム。
左党たちの「聖地」の一つとされる京成立石には、昼間から老若男女が赤提灯に列をなすなど、全国から訪れる人々が殺到。
さらに大衆酒場を紹介する書籍の出版ラッシュが続き、酒場を訪ねるテレビ番組が数多く作られ高い人気を博している。
一方、酒離れが進むと言われる若者が向かっているのは「ちょい呑み」。
牛丼屋チェーンなどが安価なアルコールやつまみのメニューを設けたところ「一人で静かに呑みたい」という若者が殺到。
停滞する外食業界の新潮流となっているのだ。多様な形で「酒」に回帰しはじめた日本人。
大衆酒場ブームの先導役となった詩人の吉田類氏は「大量消費社会が極限化する中で、決して背伸びをしない酒との向き合い方、手触り感ある食やコミュニケーションが見直されているのでは」と語る。
番組では、大衆居酒屋に惹かれる人々などのルポを通してブームの深淵を探訪。酒を通して見えてくる社会の現在地を描き出す。
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/#3615