県内観光地に噴火余波 浅間山は例年の半数
秋の行楽期の3連休初日となった11日、県内の観光地は、御嶽山噴火や台風19号の接近に伴い、人出に影響が出た。御嶽山と同じ活火山の浅間山(長野・群馬県境)では、登山客が例年の半数ほどにとどまり、他の地域では、大雨や強風を警戒して12日以降のキャンセルが相次ぐホテルや旅館もある。
浅間山ではこの日、登山道沿いの小諸市営火山館前を通って入山した人が約400人と、ここ数年の同時期の半数ほど。ヘルメットを持参したり、あらかじめ気象庁ホームページで火山活動の状況をチェックしたりと、火山活動に注意する登山者が目立った。
ヘルメットを持参した埼玉県鳩山町の会社員加藤純一さん(58)は「御嶽山噴火で、火山に登る時は必要だと思った」。千葉県旭市の会社員牧野優也さん(31)は、小諸市などのホームページで活動が静穏だと確認した上で訪れたといい、「ある程度リスクはあるが、景色の良さも脅威も、両方あるのが自然だから」と話した。
下伊那郡阿智村にある昼神温泉郷。第三セクターの昼神温泉エリアサポート(昼神温泉観光局)によると、御嶽山噴火に伴う予約キャンセルは温泉郷全体で1千人規模に上る見通し。
村松晃局長は「思いのほかキャンセルが多く、秋の観光シーズンの出ばなをくじかれた」と、冬場を含めた巻き返しに期待を込める。
(以下略)
「浅間山は活火山です」などと書かれた看板に注意を向ける登山者=11日午前11時11分、御代田町の「賽の河原」分岐点