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【大阪中1女子殺害】家族との関係に悩み野宿を繰り返していたことが判明

◆夏休み 野宿繰り返す

見つかった遺体が中学一年の平田奈津美さんと確認された十八日、大阪府寝屋川市の自宅周辺を歩いた。
中学校の友人らは、平田さんが夏休みに入って、事件前に一緒にいたとみられる同じ中学の一年の男子生徒らと、テントを持って「野宿」したり夜通し駅前で過ごすなど、外泊を繰り返していたと証言した。
市街地での夜遊びを注意しない周囲の大人たちの危機感の薄さも見えてきた。

大阪の中心部まで京阪電車で二十分。寝屋川市駅近くのベッドタウンに平田さんの家がある。
二人は一学期は皆勤で、それぞれ部活も熱心に取り組んでいた。
だが、小学校からの友人は「平田さんは家族との関係に悩んでいた」と明かす。
平田さんは七月中旬、二人が寝られる大きさのテントを購入し、友人たちと何度か屋外にテントを張って泊まることがあったという。

二人は最後に目撃された十二日の前夜である十一日夜から翌朝にかけても、同級生の女子生徒(12)を加えた計三人で寝屋川市駅前のベンチで夜を明かした。
女子生徒によると、午後十時に三人は集まり、しばらくすると平田さんは「もう家の鍵が閉まっているし、野宿したい」と言いだした。
「学校の先生や友達のうわさ話を本当に楽しそうにしていた」と振り返った。

三人がベンチで過ごした駅前は、終電の午前零時すぎまで人通りがあり、街灯も明るい。
女子生徒によると、大人から注意を受けることはなかった。

駅前や周辺のコンビニなどでは、深夜にでも中高生とみられる少年たちが集まる光景があるといい、近所の四十代の女性は「たむろしている子どもを見ても怖くて声を掛けられない」。平田さんたちと女子生徒は十二日朝に別れた。
府警によると、その夜、平田さんと男子生徒はテントを持って外出し、行方不明になった。

寝屋川市教育委員会は十八日夜に市役所で会見。
学校側は七月中旬の三者面談で、平田さんが夜間に外出するようになったことを親から聞いていたが、特段の指導はしなかったと説明した。
新井真利子校長は「問題がある子どもとは思わなかった。あの時手を差し伸べられていればと、結果的には思う」と悔やんだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015081902000142.html